先日開店当時からの常連氏がオーダーされた37ベルのSpencerを取りに来られ、その音を聴かせてもらった。これが又実に「大人の響き」で「味」がある!
Spencerに以前「Bachを知り尽くした貴方にとって、最高最上のBach Soundってどんなイメージ?」と尋ねたところ、「丸い円のエッジが複雑な色のグラデーションとなってボカシの様に背景に溶け込んでいくイメージ」と!「最近のはそのコントラストがきつくイラストの様にラインがくっきりし過ぎて、独特な柔らかさや空気感、滲みといった表現が出来ない」と!
今回の37バージョンを聴いていて、彼の言っている事が本当によく理解できた!

映像やオーディオ、グルメの世界まで今や超ハイコントラストのクッキリ、ハッキリのエグさが受ける時代。実物より鮮やかな画像や音、強烈な味の表現、など感動というより驚きと刺激が重要視される。
最初は「スゲー!」「鮮やかあ!」なんて受けてても、その内からだの方が参ってくる。視覚、味覚、聴覚が疲れきってしまう訳。やはり感覚の鈍くなった現代人にはここまでEnhanseしないとだめなのか?
しかし今回の37ベルの楽器、というか今までのSpencerの楽器には間違いなく彼の理想とするソレがある!しかも聴き手にとっても決してうるさくないソレが!

そのコンセプトはPhantomでも全く同じで、彼の考えるContemporary SoundはHiFiであっても決してOver Boostされた現実離れしたものではない。あくまで「音楽」を奏でるものとしてのバランスを考えた楽器な訳。
痴性より知性、ハッタリより本質?
それが解る人は少ないけど、それを理解してる人は間違いなく頭ひとつ飛び出てる人なんだよね!

PhantomのUに買い換えの為、Tが出ました。それも強烈にMintな状態!
やはり「吹ける人」の楽器はいつもメンテされてるから最高の状態!詳しくはメールにて!
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