どういう訳か学生時代のバンドのひとつが復活とあいなりドラムを又も叩くはめに陥ってしまった。しかしこの年になってみると学生時代にはわからなかった「ワビ・サビ」的な細かい部分がわかってきたのか、「いかに力を抜いて言いたいことを言うか」の「脱力奏法」がなんとなく出来るようになってきた。昔の「体力奏法」時代には考えもしなかったポイントがみえてきてすごく楽しく叩けるわけ。ま、パツラもなんでも同じだろけど。
で、改めてドラムの世界に久々接してみると結構パツラに流用できるところが多いので今回はひとつスグレモノを紹介する。その名も"Groove Juice"!



シンバルの手入れに以前はコンパウンドのタップシ入ったクリーナーでひたすら磨くしかなかったのだが、こいつはスプレーして一分間放置して水で洗ってオシマイ!という簡単必殺クリーナー。これがノーラッカーのパツラに実に重宝!シンバルもパツラもコンパウンドでガシガシ磨くと当然地金が薄くなる。ま、それが良いほうに作用する場合もあるけど間違いなく音は変わってしまう。もちろん数回の作業じゃあミクロの世界だから音の差なんてわからないだろうけど、いかんせんブラスやブロンズはすぐに酸化(変色)してしまうから、ピカピカ好きにはしょっちゅうやらねばならぬ作業ゆえ地金の研磨も結構なものとなってしまう訳。
ここで言っとくけど、あの変色した土色の酸化皮膜は宝物でっせ!へたなラッカーなんかよりはるかに高性能(?)な皮膜なんだから。第一あの「ワビ・サビ」あふれる佇まいがなんともいい!だからアカさびにだけは注意していつも軽くオイルを染ませた布で軽く拭ってから乾いた布で拭きこんでやってマメに手入れしてやればまさに「底光り」してくる。「玉虫」のようなゴイスの輝き!これは財産だよな!でも世の中にはつねに「金閣寺」状態でなきゃダメな人もいる訳で、そんな方にはこのGroove Juiceがオススメという訳。



ところで、シンバルの世界って強烈に深い。なんたって最も有名なZildjan社なんて創業380年なんだから恐れ入る!
そしてその素材となるアロイは各社秘伝の配合があってこれまた大変なバリエーション。このあたりのノウハウに関してはパツラの世界のはるか上を行ってる。
ネジがどうの、ハンダがどうの、ベルの絞り方がどうの、・・・などと重箱の隅つつきばっかのパツラ界。肝心の素材そのものについては、ほとんど語られることがないとは摩訶不思議な世界だよ全く!ま、その細部はまた次回。そのへんのことはすでに某パツラに織り込み済み。わかる人だけわかってくれりゃあいい訳よ!
PS.Hans Kromatと Lars Gerdtのフリューゲルがまもなく到着!詳細は追って。