今年もそろそろ年末気分で、築地では早くも毎年恒例の行列が出来ています。来年は本当に豊洲に移るのでしょうか??

さて、Spencer氏から届いたのがこのPiccolo Trumpetです。本人の手が写っている「旧モデル」と今回の「新モデル」を見較べるとお判りになると思います 。そう、BellのTuning Deviceが新しく設計し直されています。

Spencer_a

実はSpencer氏も「楽器はヴァルブ部へ入るまでで決まる」というポリシーの持ち主で、「チューニングに入り口の長さを変化させては吹奏感も響きも激変してしまう」のでピッチはあくまで出口のベル側で行います。
と言ってもこのトリガーによる可動範囲は「あくまで保険で、普通は奏者側で自然に補正してしまう」ので必要ないのですが、「世の中にはとんでもなくタイトなEmbouchureでPiccoloを吹こうとする人がいる」ので、
と言う事だそうです。何気に痛い話ですが、そういえば日本でゆったりPiccoloを演奏してる人はほとんどいない様な気も???青筋立てて、ちっこい浅いマッピで「ウオリャー」!?か細くてヒステリックな音!
そんな奏法の方は残念ですが、このモデルは吹けないと思います。StandardなLeadpipeでTuningするタイプでないと「音にすらならないかも」と。

Spencer_b

このモデルは「ゆったりLaid BackしてAirをたっぷり注ぎ込んでやると、実に豊かなPiccolo Soundが得られる」「しかも鉄でできた壁の様な抵抗感もなく、非常に楽に鳴ってくれる」様です。
吹ける方にとっての最高の相棒になってくれると思います。是非実際に吹いて比較してみてください!

さて一方の雄であるTaylorですが、前回コラムで紹介しましたあの「よくあるモデル」とこの画像のが、更新以降散々比較されまくってます。あれは確かに「重量が軽いのにあの厚みのあるダークな音」が非常に好評でご注文も頂きました。でも逆に「あれならこのSpencerの方がずっとダークで厚い音してる」という方も多い、というのが正直なところです。

Taylor_c

画像の最新作の様な典型的なTaylorに対して、「エージングは必要だけど、やはりこの野太いMassiveな音はホントOne & Onlyで代わるものがない」というお客様が殆どなんです。

Taylor_d

要するに「エージング」の時間が少なくて済む即戦力のあるタイプなのか、又は「じっくり自分の音を教え込んでいける」Sleeping Giantを取るのか、なんですが、ウチのお客様では後者の方が圧倒的っていう事なんですよね。 「あのサウンドにはこの重さは絶対に必要」だと言うAndyの言葉の通りなのかもしれません。

さあ休みも間近です!吹きに来られる方はいつもの様にメールでお知らせください。よろしくお願いいたします。