「蒸し暑い」という言葉では到底表現できない様な毎日が続いています。全くもって「亜熱帯化」は着実に進んでいる様ですが、今日はここの所非常に多くの問い合わせを頂戴しています’Terminator’でしばし暑気払いと行きましょう!?

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前々回のコラムでiPhoneで撮影しましたRawなProtoの画像を「速報」としてお伝えしましたが、こちらの提案で一部の仕様を変更しまして「完成形」としてのお披露目です!
全くトランペットという楽器はちょっとしたMinor Spec Changeで劇的で激的な変化をするもので、今回もまさに「Andyもビックリ!」の変化で、Projectionは大きくなり、より厚みのあるより反応の速い響きとなり、そして何よりメチャクチャ快適な吹奏感となりました!

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以前からお伝えしている様に、ホントNSという素材は「音楽的」な表現力に秀でた金属だと実感しています。しかもAir Control次第で表情は激変し、その変化の幅は真鍮の比ではありません!
フレンチホルンを始め、フルートやサックスなどその使用例は非常に多い事からもお解りになると思います。銀や金が主流のフルートの世界に於いて、特にJazz奏者の中ではNSの愛用者が多いのもその独特な厚みのあるDark Soundが支持されているからに他なりません。

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では何故トランペットでの使用例が少ないのか?それは「大量生産には不向きな気難しい素材」だからかもしれません。「下手な工法では裂けたり割れたりする非常にデリケートな素材」なんです。
Taylor TrumpetのFacebookで彼がベル曲げの実演をしています。「もっと楽な工具があるのに」と突っ込まれながらも、頑なに木製の型にピッチを入れたベルを手曲げする方法に拘っています。実はこのショットはかなりすごい事をやってるのですが、本人は「力が強いから」とか「慣れてるから」といつもの様にはぐらかすだけ!

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Andy曰く、あの方法でないとその金属が「曲がりたがってるのか、又は曲がりたくないのか」が判らないからなんだそうです!長年の職人の勘、手に伝わる感触でなるべくストレスのかからない方向を見つけるにはあれしかない訳で、全て一律に簡単に曲げてしまう工具や機械では「金属が嫌がる方向へでも簡単に曲げてしまう為、後々そこから歪みが出てくるし振動も均一では無くなる」というのが本当の理由だ、と話してくれました!
しかもその後、さらにHeat Treatmentによってストレスを完全に取ってやる、という大量生産主義では考えられない手間をかけ、作業を惜しまない彼はまさに「本当の真の職人」であると思います!

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そんなAndyの入魂の作品、’Terminator’、その真価を是非実際に吹いてみて確認してください!吹くまでもなく、持った瞬間に「判る」とは思いますが!?

お問い合わせは、いつもの様にメールでお願い致します!