人には2つのタイプがあって、1つは「他人と同じでないと不安でしょうがない」タイプ、もひとつは「他人と同じなのがイヤでしょうがない」タイプ。
前者はある意味純粋な人間で、楽器でいえば、多少自分に向いてないと思っていてもみんながあれだけイイっていってるのだからこれはきっとイイんだとカルトしちゃうタイプ。後者はシンフォニーの本番にアカのマーチンを知らん顔して持っていって隣のバック命のオッサンを完膚なきまでに叩きのめしてしまうタイプ。
どっちがイイって問題じゃあないけど我がザイレムは何故か後者のお客さんが圧倒的。まあ「類は類を呼ぶ」現象なのかもしれないけどね。
そこで最近燃えているのが「ロータリー倶楽部」の結成!?ロータリーはクラシック用で、ましてやC管なんてもってのほか、バカじゃないのって事になるんでしょうねえ。でも実際イイんだからしょうがない。実にスムースでファットな響きでしかも底抜けのパワーを潜在させてる!

 

構造的にリードパイプが直で1番ヴァルブに入るから吹奏感の違いはあるけど、なにしろ出音が美しい!軽やかなのに芯があり、ダークで柔らかいこのサウンドはジャンルに囚われるわけが無い。特にコンボなんかで本当に歌の唄えるパツラ吹きには是非使って欲しい(間違っても高音と音量命のハイノート小僧には使って欲しくないし又使いこなせないと思うから)。それにC管のサウンドってことロータリーだとピストンのにありがちなヘロヘロ感が消えて実に美しい流麗なサウンドが出る。
そもそも「〜用」とか「〜向き」って何で限定されちゃうのかが解らない。そんなの大きなお世話だと思うけどねえ。フリューゲルの例を出すまでもなく今じゃフツウも昔はイジョウだった訳で、そもそもそんな常識や通念なんてのをぶっ壊してしまうところにズージャのパワーがあったはず。最近ホントおきまりの幕の内弁当みたいなプレーヤーが多いのもそんな点から来てるのかもね。「〜でなければならない」なんてのは、こと音楽に限っては当てはまらないと思うよ!