前回のコラムでMAW Valveへのご質問が予想外に多く寄せられましたので、今回はその補足です。
今後のウチへのTaylorは全てMAW Valveを使用したモデルとなります。

というのもGetzen /Allied社から「スペックを細かく指定した「特注仕様」のValveは受け付けない」「通常仕様のものは販売するが価格を改定する」との御触れが届いたのが原因です。
まあGetzen社からすれば「楽器」そのものを売りたいのに、その一部のパーツばかりじゃ堪ったもんじゃない、というところだと思いますが。
私個人的にあのニッケルメッキのヌメッとしたクリーミーなタッチと、自重のあるピストンによる分厚い響きが非常に好みだったんですけどねえ・・・。

そもそもウチのモデルに使用する為に提案したはずが、いつの間にかAndy本人も気に入ってしまって、仕様の選択肢の一つになってるのには参りましたが。
Taylorの場合、設立当時のBauerfeindを始めとしてValve部だけは、既存のパーツをベースにして各部の細かい仕様をオーダーした「特注品」をマウンとしてずっと製作して来ました。
ですので売ってっるValveをそのまま使用する事はあり得ません。各部のReinforcementとAdjustment, Arrangement、これらの工程こそがTaylor Soundを生み出す重要なポイントの一つだからです。
で今回の「御触れ」が届いたの時期と、MAWの「特注仕様」が供給可能となった時期とが丁度重なった為、この変更となった次第です。

MAWは以前ChicagoVで採用してましたが、いまこのモデルはカタログから消えてますよね。その理由の一つは簡単、「高いから」です。
もう一つは、これはこちらが???だったので彼に指摘した次第なのですが、「音がクリア過ぎる」点でした。クラシック音楽や吹奏楽にはマンマでいいかもしれないけど・・・。
その点、今回のには相当なテコ入れがなされています!それとタッチやレスポンスも通常のものよりも格段に良くなっています!!
という訳でTaylorの今年にご期待ください!彼の引退までに、その「頂点」となる作品が続々届きますので!!
お問い合わせ、ご質問などはいつもの様にメールでお願い致します。
あと、MAWの特注品が完成するまでの「比較基準」として保存していたAlleid Valve使用モデル数台を木箱から出しました!興味のある方はどうぞ!
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