今回はクーバツについて。
ロゴがレーザー刻印になって久しいが、カリキオも後期はレーザーだったわけだけど、あれが個人的にどうも好きになれない。プレスで刻印したあのベルの歪み具合とかが妙に懐かしく感じてしまう。
ところが最近のクーバツの志向を見ていくと、あながち情緒面での違いだけでは無さそうだ。周知の通り「ライト志向」まっしぐらの流れは、通常ラインナップはもちろんの事、あのミレニアム・モデルやその後に続くニューヨーク7まで全て一貫して変わらない。(話はそれるけどあのミレニアムはいまだに本国にはかなりの在庫があるし、張り切って作ったベルやリードパイプなんかも、その後名前はかわるが全く同一仕様のリイシューものを見てみても、相当余ってしまってるらしい・・・)まあ、今や小学生からクーバツ、って時代だけに「とにかく鳴る」というのが商業政策上大事なポイントなんだろうけど、肝心の「音色・音質」はどこへ行ったの、と思う訳。大学へ入って必死でバイトしてやっと手に入れる事のできたあのクーバツが、いつから大衆車に成り下がってしまったのか、と思うと悲しいよねえ実に!



この手の問題はカメラでも同じで、あのハッセル社のレンズも当初は無垢の鏡胴に刻印されていたシャッタースピード表示が、後期になるとアルミのシートにプリントされた表示に変わってしまう。要するに合理化で無垢をやめてペラペラのシートにしちゃったから刻印すると貫通してしまうのでプリントしか無いという事なんだけど、またこれが安っぽくて、しかも消えちゃったりする訳。



事ほど左様に、クーバツもベルはもとよりボディまでライト仕様になってしまって、今後どこへ行くんだろうねえ??残り物の寄せ集めモデルなんか作ってないで「アタリマエ」のいいパツラを作ってほしいよなあ・・・、と痛感する次第。