最近Patrick Arteroとかいうフランス人のアルバムを"Jirarenai"で紹介したんだけどコレが結構面白い。このオッサンいまどき珍しくBix Beiderbeckeにご執心で、それを何故か全編パツラで吹いてしまうというのがフランス人たる所以かも・・・?でも結構キテまっせこの御仁!



ところで、映画で一時脚光を浴びたりしたけどBix Beiderbeckeの名前を知ってる輩は、特に若い衆の中には非常に少ないと思う。ロイシーならではの軽くてスピード感のある彼のコルネットでのプレイはパツラとは全く違うVoicingでいまだに強烈に魅力的だ。今のクローン化されたプレイに飽き飽きしてるなかで、昔のプレーヤーってどうしてこんなに一人一人が個性的なんだろうかとつくづく思う。
そしてコルネット。なんで彼等に続くコルネット・プレーヤーがいないんだろう?Eddie
Allenが一時コルネットで結構キワドイ事やってたりしたけど最近は名前すら聞かないし、日野さんも以前は「今後はコルネットしか吹かない・・・」とかで頑張ってたのに今はパツラ一点張りだし、どうもコルネット・プレーヤーはいまやイリオモテヤマネコ化してるみたいだ。でもあのコルネットならではの音色って絶対”くる音”だと思うんだけどなあ。



とにかくシャウトしまくりの絶叫プレーヤーの多い中、コルネットの新しい歌い方を示す逸材が現れないもんかねえ。エレクトリックなサウンドの中にもあの音って相当ハマるはず。そんなオリジナリティーを持った若い衆、期待してまっせ、ホント!
写真はWeber Cornet。リードパイプを取れるようにして3種類のテーパーで作ってみたんだけど、このサウンドの変わり方にはまさにJirarenaisin状態!いつもの通り、一発吹いてごらんあそばせ。