前回のコラムでご紹介しました新'Oval'へのご質問を非常に多く頂戴しましたので、急遽ご紹介します。



画像の上がオリジナル'Oval'で、下が今回の'Oval-2'です。

レシーバーの位置やメイン管の曲がり具合が微妙に違うのがお判りになると思いますが、外観上はほぼ変化ありません。

リードパイプのテーパーと素材、そしてメイン管のVenturiが違う、それだけの仕様変更なのですが、出てくる音は全く違うものになりました。



昔から言ってますが、ラッパにとってリードパイプとメイン管が如何にその楽器のQualityを決定づけてしまう重要な部分であるかの証明にもなる結果となりました!

よく「バルブこそが心臓部だ」とか「ベルが全てを決める」とか言われています。しかし以前某製作家と色んなありとあらゆる組合せでベルだけ交換したりバルブ部を変えたりとかの実験を実際にやった事があります。

散々試しまくった結果、「バルブ部へ入るまでのリードパイプからメイン管の部分で、ほぼその楽器のイントネーションや吹奏感、そして音質までもが決定されてしまう」というのが結論でした。



そしてその場にいてチェックしてもらったプレーヤーの全員が同じ意見であった事にも驚きましたが、反対にこの部分が意外にも多くのプレーヤーにとって「無頓着」であったという事実も全くの想定外でした!

確かにマッピのスロートを大きくしたりギャップを調整したりという部分はやたらと神経質なのに、Venturiやテーパーの具合に関してはほぼノータッチ状態ですよね。効果はどちらが大きいかは明白なんですが・・・??

という具合で'Oval'の2種類のVoicing Patternをご用意しました!いつもの様に、一番の愛機と吹き較べてみてください!!



ところで昨今の「円安」は我々にとっても実に頭が痛いところです。今年のオーダー分はポンドが172円あたりでしたが、今やもう185円前後!!しかも1月1日には欧州、米国ともに毎年の価格改定!

お急ぎ下さい!!いつもの様にお問い合わせはメールでお願い致します。





先ずサイズですが、大、中、小、極小の4種類しかありません。またカップの深さは、深め、浅めの2種類のみです。「マッピの細部への注文にかけては世界一神経質な」我が国の皆さんからすれば失神寸前でしょう。

ところがそんな膨大な情報で頭の中がパンパンな方が薄ら笑いを浮かべながら試してみたら、あら不思議過去入荷したものは全てそういったお客様が買って行かれた次第です!これには正直私も驚いた次第です。

とにかくユーザーの望むポイントや問題に感じてる点を経験上全て飲み込んだ上での「絞り込み」なんですよ!その一つ一つを潰し込んで行った結果だけに、「唇に当てた瞬間、その馴染み方から先ず衝撃を受ける」「頑張らなくていいんだね」「この音色と音質は驚異だよ」などの評価に繋がるのだと思います。

選択肢の多い、ウルトラ細かいラインナップから一生をかけて悩むのはそれはそれで「美談」ではありますが、「マッピがあるのを忘れてしまう」というのがベストだと思うのですが、如何でしょうか??

さて、もう来年の話をする時期となってしまいましたが、Taylor社からは'Light As A Feather' Projectを進行中です!画像もイメージですが、とにかく「軽量」というFactorにとことん拘ってみようと現在毎日ミーティングを重ねています!



Harrelsonからはやっとこさマッピが「使えるもの」になりましたのでそのラインナップを。楽器の方は例のモデルの「本数分をOn Timeに」をスローガンに画策中です。フリューゲルも3年越しにデビューできると思います。

次回のコラムでそれらの詳細をお伝え出来ればと思っています。お問い合わせは、いつもの様にメールでお願い致します。

追伸:というコラムを書いてるところにTaylorより'Oval'の'Dark Sounding Ver.'が到着しました!ストックリストにも載せてありますが、中域から低音にかけての厚みと全域での実に滑らかな響きが特徴です。是非吹いてみてください!