今回は、前回のコラムでお知らせしたSpencerのC管をもっと詳しく、とのご要望ににお応えします。

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全体像はいつもの様に何ら目新しい変化はありません。画像を見ても極々普通の伝統的(?)なブリティッシュスタイルですよね?

じゃあ何が違うのか?

この画像を見るとお解りでしょう。Main Tuning Slideと上下2本の「受け」(Receiver)の接合部はご覧の様なDeviceで繋がっています!

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これによってC管には宿命のPitchとIntonationの不安定さが劇的に解消され、同時に各Slotが非常に明確になって、彼の言う「常に気をつかっていなければならない」演奏時のストレスから解放されて「音楽の表現に集中できる」という訳です。

ところで市場の多くのC管に使われている在来のリードパイプには、メーカーやモデルによっては「明らかな設計ミス」による長さやテーパーの狂いがある為、Spencer C管に使用されるパイプは全てRed Brass製の、正確で完全なオリジナルスペックによって作られたリードパイプが採用されています。今まで奏法やマウスピースをModifyしたりしながら苦労して何とか演奏せざるを得なかった点に起因するC管に対する漠然とした「苦手感」はこれで完全に払拭されてしまいます。

そしてPlay Test & Adjustを執拗に繰り返してBracingのベストな位置を探し出し、Bellの歪みやテーパーを修正して、などといったSpencerならではの工程を徹底する事で完成する一台一台はまさしく「楽器として最大限の能力を発揮できる状態」に仕上げられています!こういった時間と手間のかかる工程は、大量生産では絶対に真似出来ないですよね!

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'Optimize'という言葉を彼はよく使いますが、これこそが彼にしか出来ない技術です!「楽器の能力をMaximizeさせるにはそれしか無いんだ」と!

その言葉を確認して体感する為にも、どうぞご自身で試してみて下さい。

お問合せや試奏のアポは、いつもの様にメールでお願い致します。

 

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今朝、出荷直前の画像が届きました!来週早々に届きますので、詳細は次回コラムで!

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Spencer Custom C Trumpet Heavy Type

#229 Bell & Spencer Custom Leadpipe/Raw Brass Finish