一気に春めいてきましたが、花粉が強烈ですよね!外で吹いたら楽器もシャワー位はかけてやってください。でないと次に使う時に新鮮な花粉がブレスした途端に!ケース内のFabricに付着したら一大事ですよ!

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さあて今回はSpencer Trumpetです。画像のコパーベルのが到着しました。Light Gauge CopperってB5,B6を始め意外と昔からよく使われてるんですよね。よくLight=Lead=Brassyと思われてて、Dark SoundにはHeavy Gaugeが向いてるなんて言ってる人がいますよね。いつも言ってるCymbalのLight VS Heavy同様、Heavyって実際は意外にも結構金属的なサウンドなんですよね。

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で今回は#72に近いテーパーにしました。「(ところでMilesが#72 のLightをお気に入りだったってご存知でしたか?)」ちょっと脱線しますけど、BachもMt.VernonやNew Yorkについて「この時代の音は〜」なんて講釈垂れたがる人がいるじゃないですか。冷静に考えてください、もう「新品時代」の音を知ってる人なんてほとんどいないですよね。「現存する」ものの音しか今は体感できない訳です。

先日、今や日本のオケを背負って立つMr.Fと話してて「一人で吹いてるには古い楽器は実に潤いのあるいい音するんだけど、いざオケに入って実際に使ってみるとTuttiで埋もれてしまう」と!自宅でひとり寂しくMilesごっこやChetごっこで悦んでる段階はいいんですが、周りに「最新型」の楽器が揃ってる中の「実戦の場」では「わたしゃ入れ歯で歯が立たない」状態な訳です。そりゃそうですよね、HornにしたってFlute, Clarinetにしても凄い勢いで進化してるじゃないですか。懐古趣味は結構ですが、あなたが今生きてるのは2017年なんです。これが判らない方が非常に多いですよね。都内でもそれに気付かない多くの老舗はが姿を消してしまいました。
「伝統を守る」って「昔のまんま」じゃないんです。「時代に合わせて変化・進化しないと生き残れない」と日本橋の某老舗のOwnerが仰っていますが、万事まさしくその通りだと思います。

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で元に戻って今回のSpencerは#72に近いテーパーです。よく#72には#43を合わせる人が多いのですが、某奏法の信者さんみたく怒涛のエアを”ウォリャアー"と入れたがる方にはいいのですが、精緻で美しい「歌」を謳うプレーヤーにはちょっとMisselectionかと。又ベルもRegular,ましてやHeavyではDarkどころか、その美しいSizzle感を生み出すオイシイ周波数よりも若干低い周波数周辺がやたらと強調されてしまって駅のスピーカーみたいな音に成ってしまいがちです。

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そんな失敗(?)を実際にやってみて体験した上で、「いま最高だと思えるSetting」にしたのが彼Spencer氏の一連の作品なのですが、Brace一つ、Screw一個にしても常に進化しています。実戦使用を繰り返して半田付けのポイントまで妥協せずにBest Positionを探して行く、そんな繰り返しでやっと完成した「作品」を是非吹いてみてください。いつもの様に「自慢の愛機」を持って来て較べてみてください、存分に!