Vacation Seasonも終わって、各製作者の新作が続々入荷してきました。先ず今回は2点ご紹介します。

最初は、Spencer Trumpetからで、Sterling Silver製のLeadpipe & Main Tuning Slideを装備したモデル’Reckless Daughter'です。

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この効果たるや、先ず「音量、というか鳴りが桁外れにデカい」「反応がメチャクチャ速い」、そしてSpencerならではの「各Slotの大きさが見事に均一に揃っている」という点が特徴の楽器です。
BellにSterling Silverを使用するのと違って、あくまでも音の粘りや厚みなどのBrassの特徴を活かしながら、超高速な反応と華やかさを出せるモデルに仕上がりました!

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そしてもう一方は、Taylor Custom Shopの’Tri Color’です。ご覧の様にChicago Vのシルエットを採用し、NS/Brass/Copperの3つの素材を使い分けして、Massiveな響きの中にもEdgeのあるSharpなVoiceの楽器に仕上がっています。そして吹奏感はLight & SmoothないつものStress Free路線をこのモデルでも徹底されています。

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こうやって較べてみると、Light vs Heavyの両者の特徴が非常によく判ります。言葉での表現は非常に難しいのですが、以前にもお話しました様に、ギターで言うなら「ストラト vs レスポール」のサウンドの違いに酷似してる気がします。’ Sigle Coil vs Humbucker ‘のPUの音色、音質の差がまさにそれなんです!

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”シャキシャキしたCruncyな音で、しかも強烈にSharpな響き”、に対して、”Fatなぶっとい音で、MassiveなのにどこかMellowな響き”、という好対照な性格が共存しているElectric Guitarの世界!ギタリストはそのどちらかを選択するかによってその曲の表情を変えていきつつも自分の個性を最大限に発露させる、というまさに「使い分け」が当たり前になっていますよね。

とかく一人の意見や一つの音色、一つの奏法、などなど、「長いものには巻かれろ」的な風潮がまかり通っているこの国のBrassの世界。一人一人のプレーヤーはもっともっと自分の求める音に忠実であるべきだと思います!そしてもっと各自の 色、バナーを明確にすべきじゃないでしょうか。個性のない人畜無害な蒸留水の様な音楽、そんなもの誰も聴きたくはないです!