さて最近よく問い合わせを頂くRoy Lawlerについてです。

お伝えしてます様に、今年いっぱいでトランペットの製造(コルネット、フリューゲルも)は30年の歴史に幕が閉じられます。製造中止となれば急にオーダーが増えるのは世の常、フリーの状態でご紹介できるのは後数本だけとなってしまいました。特に人気のC7は夏と秋にデリバリー予定の2本のみで完了です。ましてやフリューゲルは今在庫のもので恐らく最後になると思います。本当に惜しいです!!


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彼は当初Fred Powellと一緒にFloridaで工房を開き、ザイレムへは本当に色んな機種を作ってくれたのはご存知の通りです。当初は結構Variationも多く、マッピまで作ってました。その後今の地に移りRoy独りで全工程をこなしています。モデルもトランペットは現在3モデルのみに絞り込んでいます。

彼はとにかく寡黙な職人で、無骨そのものといった感じですが、仕上がりはアメリカ製の楽器とはとても思えない程精緻で美しいものです!まさにOne & Onlyな楽器をたった一人でコツコツ作っている訳です。

サウンドや響きもまさしくあの「黄金時代のアメリカンブラス」の王道を継承したもので、もはやこういった正当なアメリカの音の楽器を作る職人は片手で数える程しかいなくなってしまいました。

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さてここでWater Keyの話もついでにしておきましょう。ご覧の様にWater Keyは付いてません。フリューゲルではトリガーすらありません。
これは「楽器の振動を妨げるものはなるべく付けたくない」訳なんですが、バネ式のWater Keyやバカでかいフリューゲルのトリガーとかが半田付けされてる状態がいかに本来の響きを濁らせるか、又は止めてしまうかがこれらを吹いて貰えばすぐにお判り頂けると思います。

水抜きが出来ないと思う方も多いでしょうが、各ヴァルブをFlushしてBell Bowに集めてBell Flairから抜く!深夜の通販番組流に「たったこれだけで効果抜群!」です。Water Keyがあっても例の「プルル」が治らない事も多いでしょうが、これだと確実に抜く事ができます。少し慣れが必要かもしれませんが、水が何処へ向かってるかさえ判れば簡単な事!

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欧州某国の世界最強プレーヤー曰く「この方が速く、しかも確実に抜ける」「音も立ち上がりもアタックも全然違う!」とすっかりお気に入りの様です。

Less Is More ! 極限まで徹底して「響き」を活かす事に拘ったLawler Trumpet、いつもの様に御自分で確かめてみて下さい!