さてさて今回は驚異の新人(?)Michael Del Quardo氏の楽器について。

首位打者Taylorは不動ですが、攻守に秀でた若手選手の登場は時に驚くべき能力を発揮してくれるものです!このMichaelはまさしくそういう人材かもしれません。

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Wurlitzer時代のMartinのMiles, ConstellationのBlue Mitchell, ConnのFreddie, KingのNat Adderley, そしてOldsのCTと, 十代の頃に聴きまくったスター諸氏、それぞれが強烈に個性的なサウンドで世界を席巻していた’70年代は我々世代にとって特別な存在です。いまだに当時のあの野太い骨太なサウンドと熱い熱い音楽が耳に焼き付いて今でも離れないんです!

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現在では音楽自体が「中性化」「レトルト化」してしまい、当然ながら楽器も「人畜無害」な無個性な音ばかりと成り果てて、今やどこのブランドも同じ様な音しかしない状況です。今や「個性」よりも「いかに他人と同じものを選ぶか」が選択の基準になってしまってる気がします。

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そんな中にあって、このDel Quadroは久々に眠りかけていた細胞を奮い立たせてくれた、強烈な個性のある楽器なんです!!何と言ってもこの音!この響き!!

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細部の仕上げも実に丁寧に作り込んであり、操作感も実にスムースです。まさに彼のセンスの秀逸さを感じる全体のシルエットは如実にその「音」そのものを表現しています。しかも価格面でも非常にReasonableです。

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いつもの様にじっくり吹いてみてください。ラッパ吹きにとって如何に「音」が大事かをきっと再認識させてくれるはずです!