今回紹介するのはAmeritage Case。ケースって色はクロで、イモいデザインのばっかの中、ザイレムはコレ!ショルダーやアウターポケットも付いてるし、何たって「楽器を保護する」方法を熟知してくれている。流石老舗メーカーだよな。

パツラのケースって、ホントに楽器を保護してくれてるのか不安になるのも多い。よくあるのがダブル・ケースの仕切り板で、もちろん両サイドにはクッションが入ってるんだけどその芯になってる合板やプラ板の上部は触れば解るとおり何もガードされていない。で、パツラを入れる度に2番スライド周辺がガンガン当たってしまう訳。この手のケース愛用者の2番スライドは細かい凹みだらけ!という始末。又、ベル周辺部の支えの部分に板や金具がまんま当たってるのとか、ピストン部分の支えが木製に別珍を被せただけってのもあって、結局楽器の「脅威」となっているのも多い。



あと、ほとんどの人が「ケースに入れれば絶対大丈夫!」と思っているから恐ろしい。試しに海外からケースに入れたパツラを何本か送ってみればいい。その何割かの高確率で中のパツラは間違いなく何がしらのダメージを受けている。何故ならタマゴを木のケースにいれて運ぶようなもんだからだ。以前バルブ部分を木製の枠でホールドする某社純正ケースにいれて送ってきたらなんと!その木製のホルダー部分が割れて楽器がベル方向へスライドしベルがケース壁面に激突してパー!なんてのも実際あったからね。大体輸送中にどんな扱いされるかは、そこでバイトでもした人なら解ると思うけど、想像を絶する。思い切り段差のあるベルトコンベア、その連結部じゃまっさかさまに貨物が落ちていく!それに仕分けるひとはパツラもキムチも同じだからパツラの上に何をのっけたってお構いなし、何段ものっけられた貨物の一番下に置かれて6,000キロだぜ!つまりそれらの衝撃はすべて楽器本体で受け止めることとなる訳さ。するとケースの殻の部分(木やプラ)が楽器にどういうダメージを与えるかは言うまでもない。



海外からの輸送の場合、楽器本体だけをバブルシートでグルグル巻きにしてパッキン内のどの面にも接しない方法で送るのがベスト!某製作者は楽器本体をフィルムで台紙ごと真空パック(?)して固定し、(その台紙についたハカマでパッキン内では浮いた状態になってる訳)そんでその箱をさらに大きなパッキンに容れてふわふわ満載で各面を完全に保護して送ってくるんだけど、ここまでやらないとダメって事さ!
あくまで楽器用ケースは自分で「持ち運び」の時にだけ使うのが正解で、決して「運送用」ではないというのを覚えていて欲しい。