夏のこのジラレナイ酷暑のなか、Gerdtからの荷物が届いた。あいにくこれは到着と同時にSoldとなってしまったが、仕様だけは紹介しておこうと思う。



以前パーツだけの写真はのっけたのでご存知の通りだが、メインチューニングスライドの下部までが一体化した仕様で途中のリードパイプ部分は「包茎仕様」となっている。で、この「包茎部分」がミソで、ここの精度が悪いと共振してしまい変なノイズを発するし、肝心のマッピからの振動を著しくスポイルしてしまうのだけれど、これはまさに注射器なみの精度で、オイルやグリスなどつけなくてもジワーッと動いてくれる。これはまさに同じSwedenの生んだ名機Hasselbladのヘリコイドやレリーズの操作感と同じ!この工作精度の高さが結果として「信じられないくらいのFreeBlowing」に繋がる訳。


そしてベルとの接合部は、これまた涙モンのTrialの結果写真にあるようなのに落ち着いた次第。在来のブレイスやこれ以外の仕様ではせっかくのRawな振動が止まってしまったり、音色が急激にDullになったり、イントネーションがどこの国の人か判らなくなったり、などなどの弊害が出てしまう。で、何回かのプロトのやりとりの結果、Gerdt本人もRoyalOperaの本番で実際に使用してみたうえで問題点を徹底的につぶしこんで行き、最終的にこのパーツ・デザインに決定した次第。こうした実戦での試用がGerdtの完成度の確かさで、問題のあるものは送って来ない。よって、そのへんのニーちゃんがご選定なさる必要は皆無って事!
てな調子でその他の細部も「ホンマに苦労したでんがな話」にいちいち触れてるとキリがないので、いきなりその集大成である肝心のサウンドだが、これはいつも言うとおり文章での表現はデケマヘン。コメントの一部では”Less Effort & More Sounds””Consistent Sonority””Incredible Projection”てなところ。次回入荷は秋ごろの予定。今度のはじっくり試してみれば。