今回は、な、な、なんとアレキサンダーのパツラ!
作ってるらしいとは聞いてたけれど実際に手にしてみるのは初めて!キワモノかと思いきや、どっこい、さすがに独逸国の老舗メーカーらしく種々のコダワリが数々みられる。

正直、そのツクリの良さとサウンドの個性にびっくりさせられた。
支柱のエンブレムが何とも誇らしげで、スライドはすべてニッケル。3番スライドには段差をつけてオイル貯め部分を設けてあったりして何気に細かい配慮。チューブ・エンドにはニッケルのリングがセットしてあり、ツバヌキのデザインやコルク等どことなくホルンのイメージがダブってくる。(写真ー1)



ヴァルブ部分は、欧州製ピストン・トランペットのほとんどに使われているBauerfeind社製。これはタッチが恐ろしく軽いので有名ながら価格がゴイスーに高いので米国のメーカーではほとんど使われない。ケーシングはブロンズ製で厚みのある地金を使っている。(写真ー2)



で、今回一番驚いたのがこのピストンの穴!3番スライドのポンッ!防止策だけど、リコ・キューンといい、こんなところにまで気配りしたモノ創りには恐れ入る。(写真ー3)



サウンドは今回のがブロンズ・ベルだけに厚みのあるダークなものだけど、強烈なのがそのパワー感!これは文章じゃあ説明できないので吹いてもらうしかないでしょ!とにかくアメリカとは全く違ったキャラクターを持つ欧州マイスター軍団の作品はどれも(中にはトンデモナイのもあるけど)欧州の歴史の厚み、パツラ本家の凄みを痛感させられてしまう。