先日久々に来店されたT氏、実に数年振りの再会だったのだが、その間に撮影された作品から3点を今回紹介してみようと思う。

音楽でも絵画でもなんでもそうだけど、この写真と先ずは頭の中を真っ白な状態で接して欲しい。何か急激にその場の香りと温度、そして空気が変化してくるのが判ると思うんだけど。
すごく静寂な、しかも清浄な佇まい。そして「凛」とした空気感。そういった非日常が、日常的な「花」という存在から溢れ出して来て、最後にはその「情感」だけが残り香のように浮遊してる。



私はそんな気がしたんだけど、皆々様はどうです?それぞれ違った「体験」があって当然なんだけど、共通するのは何か「花」という被写体を超越して何かを感じたのではないかという点なんだよね。

以前"Full Moon"って写真集を取り上げた時にも書いたんだけど、写真において、被写体そのものが被写体であることを超越してしまったところに、何か響くものがある様な気がする訳さ。
音楽でもそうで、「曲の細部は憶えてないけど凄く幸せな気分になり元気が出た!」なんて聴き手に言ってもらえりゃこりゃその演奏は大成功!きっと何かがその人の中で響いたんだよね。



ベタな3大定番たる「富士山」「夕陽」「冬山」も結構だけど、そのほとんどが「記録」なんだわ。誰がみても夕陽は奇麗な訳で、んなのホンモノを見に行く方が余程感動するわさ!
ところがその定番を取り続けている本当の意味での「写真家」が撮った「定番」は、もはや被写体を超越しちゃってるんだよ!一気に心の一番深いところに何かがジワーって沁みてくるんだわ!!
それが「写真」の力なんだろうね。「記録」とは違うところがそこで、それが底力であり威力なんだと思う。



そんな訳でひさびさに「いいもの見せてもらいました」という気になったひと時でした。

さあて今回のイチオシは500CMの定番。いつもの通り完全レギュレーション済みのビカビカMINT!
もひとつは画像がないけど503CXiのクロの新品同様!やっぱクロの鮮度がいいのって凄く美しいし艶かすいー!!
またメールでどうぞ!細部の画像も送りますから。