前回のコラムで”コダックがフィルムをもう作らなくなる”と誤解された方が多かったらしく失礼しました!ディストリビューターの変更という意味ですので念のため。
しかし「コダック」というのは我々にとっても「写真」の代名詞だし、ある意味カリスマ的存在である訳でそれに関するニュースは神経質にならざるを得ないのはよく解る。今回の誤解が事実となる日がくるのが恐ろしくて仕方ない、という恐怖はいつも心のどこかにあるのは否めないところだ。でも我々ユーザーの意見を最も真摯にしかも丁寧に対応してもらえるのははっきり言ってコダックしかないと思う。ウチが70ミリのフィルムを探しまくってた際も、国内メーカーはほとんど門前払い状態。「今になって何言ってんの・・・」と言わんばかりだった中で唯一コダック社だけは、「国内には現在これだけあり本社ではこれとこれが製造可能です。」と実に親切な対応をしていただいた。そのおかげで我ら70ミリファンも絶滅の危惧から救われたという経緯がある。流石に「歴史」を作ったトップメーカーだと感動した次第だけど、そんな点からもコダックは我々ユーザーサイドを最も理解してくれる企業だと思うわけ。だからフィルムの製造がストップする事への懸念は我々ユーザーの声のある限り、ここ当分は(永遠に!?)あり得ないことだと思う。

先日、ひとりの女子学生が初めてのハッセルが欲しいとウチに来られた。いつもの通り慢性かつ重症の品不足のウチとしては待ってもらうしかなく、その後希望を伺ってそれを必死こいて探しまくること2ヶ月。ようやく希望にかなうものをお渡しすることができた訳だけど、私としてはデジタル世代の彼女達にこの無骨なハッシーが受け入れられるのかと心配でもあったのだが、それを手にした彼女の全身からあふれんばかりの笑顔をみたら、その懸念も吹っ飛んでしまい自分が初めて買ったボコボコの500Cを手にしたときのことを思い出して感動してしまった次第。銀塩でしか、又超アナログなハッシーというカメラでしか味わえない(撮れない)ものがあるというのを若い人たちがちゃんと理解してくれているのは心強い限りだよね!
デジタルは間違いなく今後の主軸になるだろうし又なるべき存在だと思う。でも我ら銀塩ファンはその欠点も知りつつ且つ優位性も熟知している訳で、それらのノウハウを正しく若いジェネレーションに伝えなきゃなあと痛感する次第。とにもかくにも撮影をし続けましょうや。そしてその楽しみや喜びを正確に彼等に伝えて行きましょうや!!



写真はその彼女の500Cに最初ついてたミラー!こんな状態じゃあねえ、という訳で純正新品のミラーに交換した次第。
で、その隣の袋はその新品ミラーが入っていたもので、感動的なことにパーツ一個一個にもハッセル社のシールが輝きつつ封印してある訳よ!恐るべし!?