随分久々のコラムで大変に恐縮であります。最近ありがたいことですが非常にハッシー道への入門の方が増え、のんびりモードの私としてはブツの確保にパニックになっております。まあ常連の方はご存知のとおり、自信のないものは入れたくないので、ブツがない時は「伝説のラーメン屋」よろしく店が閉まってることも多いので必ずお電話もしくはメールをいただけます様にお願いいたします。
ところで、今回の画像は個人的に私のもっとも好きな500Cに S.Planar120mmの組み合わせです。なんだかんだで結局一番出動回数が多く、冠婚葬祭これ一本という次第。要するに自分のもっとも使い易い画角と描写のものすごさ、そしてなんとなくしっくり手に馴染むボディとその操作感といったところが気に入ってる訳です。
最近思うのですが、自分にもっともしっくりくる組み合わせを見つけることって非常に、いやもっとも重要なことだと。音楽では「楽器選び」がまさにそうで、結局自分の「声」を探してあれやこれやと浮気を重ね、最終的に一台の楽器がまさに自分の身体の一部になるまで使い込む。そして最終的には自分の「歌」ひいては自分そのものが問われる、というプロセスなのですが、カメラも全く同じことだと思います。いろんな人がいろんな書籍などでこれが最高って言った所で所詮それは「他人の眼」でしかない訳で、自分の「眼」探しとはなんの関係もないんだと言うことです。自分の感性のみが頼りのこの「眼」探しは時間も金もいやというほどかかります。でも我々、少なくともウチのお客様のほとんどは「写真機家」ではなく「写真家」です。自分の「眼」が見つかったらその先の「何をどう撮り、それがどう伝わるのか」の次元に早く達したいという人ばかりです。
6枚玉がどうの、ポンプがどうの、番号がぞろ目がどうの、オプトンがどうの、・・・・・・・・なんてのはそれ専門のところのそれ専門の連中に任せて、さっさと次のレベルへ行こうじゃないですか!楽器選びで一生を費やして、結局一曲もまともに演奏できないなんてのは最悪ですから!