さてGuest Column、今回は伊佐氏のコラムです。氏のレンズ遍歴の生々しい(?)告白!

では、どうぞ!!

「悩めるレンズたち 」(前編)

ハッセルブラッド のレンズと言えば泣く子も黙るカールツァイス社製です。
その写りについては僕などが語る必要などなく、たくさんのレビューがネット上にあふれています。
ありがたいけれども悩ましいのがそのレンズ選びです。

初期のCレンズから迷走期?のCB、現代のニーズに対応したCFまで合わせるともはや何種類あるのか気が遠くなるほど多数あります。
例えば80mmひとつ取っても6枚玉、NonT *、T *、CFといった具合に集めるとなると、、、ましてや状態が良い個体を集めるのは至難の業です。
なので自分の場合は「Cレンズの白(クロームバレル)」を集中して集めています。(50mmのみT *)
ということで今回はCレンズについて使ってみた感想など書かせていただきます。


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最初は当然ながら?最もスタンダードな「80mm f.2.8」を使いました。
500Cのボディーに装着し初めてファインダーを覗いたときのその美しい写りに「やっぱりカールツァイス!」なんて心が踊りました。
ちょうど標準的な視野に近い画角と、ボケとシャープさの立体感の見事さに「これでいいじゃん!」とも思いました、その時は。。。

しかしその感動も束の間、やっぱり他の焦点距離のレンズが気になりはじめます。(あんなにたくさん種類が無ければ迷わなくて済むのに!などとハッセルブラッド の親切心を恨んでみたり笑)
どんな流れでだったか覚えていないのですが、50mmを試すことにしました。これが僕が広角レンズを好きになった最初のきっかけでした。
80mmとは全く違う写りをするのです。特に被写体に寄ったときの迫力ある写りはこれまた感動体験でした。そしてプリントしたときの色も80mmと違ってスッキリした抜け感のある色味で、一気に気に入りました。

しばらく50mmを楽しむと、次なるターゲットを無意識に探していました。
その頃になるとウンチクや雑知識もついてきてちょっと珍しいものが気になり出し、80mmと50mmの中間で少々レアな60mmを試したくなり、状態の良いものを見つけてもらって早速使ってみました。
正直に言って80mmや50mmのときの"おぉ〜!"という驚くような感動までは感じませんでした。
当初はなんとなく珍しいものを使っているという自己満足なのかなぁ、と思っていました。でも、これは今でも変わらない感覚なのですが「自分にとって見たままの画がファインダーに写っている」ということを実感してからは特にかわいがっています。(実は、ボディーに装着したときの見た目のバランスも60mmの白が一番!と思っています笑)写真になったときの色はやや黄色味がかった懐かしい感じ。(大判のコマーシャルエクターなどと似ています。)作られた当時の薫りでしょうか。画角的には準広角ですが、自分にとっては標準レンズ的な感じでスナップでもよく使います。

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と、完全に広角系に傾いた自分の「ハッセルブラッド レンズ探しの旅」はこれで十分、終着を見た、ハズでした。
しかし、あれば覗きたくなるのがレンズの魔力!素人写真家魂!とさらなる深く長い旅が続くのでした、、、

〜望遠レンズ編へつづく!〜

 

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