いやあ、インフルエンザも未だ蔓延する今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
写真のは今週分の120ミリのメートル表示と100ミリのフィート表示のT*で強烈美品!!ところで最近もわけのわからないご質問やご相談を相変わらず頂戴しておりますが、
最近の質問のなかに、「クローム鏡胴のレンズはコーティングがないはず・・・」とかいう恐ろしい勘違いが多いので困ってしまう。
コンタックスのレンズでどっかの雑誌がコーティングを剥ぎ取ってT*と比較して如何にT*が素晴らしいか、なんてメチャクチャな記事があったらしいが、これはまさに狂気の沙汰としか言いようがない。大体コーティングなんか剥がしちまったら焦点距離が変化するからピンなんてくる訳がない。それで同一条件で比較するとは、恐らく写真を撮ったことのない人の所作としか思えない。まあそんなのは良識派はバカ話として一笑に付すだけだけだからいいとしても、シロのレンズ=コーティングなし、なんて思い込んでる人はレンズを光にかざしてみればいい。アンバーとパープルの層がちゃんと見えるでしょ!
1000F用のレンズにはTと赤文字で表記されてるレンズが多いがこれがまさしくTコーティングのことで、1950年代にはすでに多層膜コーティングがなされてる訳。で、後年主にエディトリアル(出版・印刷)の分野からの要求で「カラーで色の起つ彩度の際立った発色」という要求からグリーンのコーティングをさらに重ねてT*コーティングなるものが誕生するのだけど、当然この効果は強力で撮る物すべてがベルビア化してしまい、風呂屋の富士山的描写とあいなる次第。それに「逆光には絶大な効果」とかの触れ込みで、まるでこのコーティング以外はハレだらけになりますよ、と言わんばかり。ここから「T*神話」がはじまる訳だけど、我々実際に撮って比較するタイプの人間には結果は明々白々で、某国の著名なハッシー研究家が完全にクリーンナップし調整した上で、完全な同一条件下で点光源を撮影した結果は・・・・。
ま、とにかく自分で撮ってみるまで他人の言うことなど信用するな、という事。思惑と金がらみでどうにでもなる他人のコメントなんか無視して、自分がいいと思うものを信じることですな!!
「60ミリのシロがいい」「80ミリは6枚玉が凄い」なんてのも同じ。それを言ってる人のほとんどがそのレアさからの自己満足だけで本当にいいのかなんてわかってない。この手のオタクは大体びっくりするほど写真が下手!意識は被写体よりもカメラ自体でとまってしまってるんだから当たり前だけどね。
とにもかくにも自分の相棒は自分で探しましょうや。周りがとやかく言えることでもないし、又その為の近道なんてある訳ないんだから。