今回は1000F。ナップマンのレギュレーションは修理分と予約分でアップアップ状態で、ほとんどケースに出せるのがない状態で失礼しております。
現在彼の工房には世界中からのおびただしいほどのパッキンが山積み状態で、特に1000F、1600Fに関しては一日一台がやっとという状況です。



で、この1000F、実際使うにはこのモデルがフォーカルプレーンモデルの中で最も「使える」タイプで、先ず当時のレンズの描写の凄さ、そして単体でもCレンズより遥かに寄れる近接能力、500C以降のレンズシャッターモデルよりはるかにコンパクト、などの理由から今だに人気のある機種です。
とにもかくにも一度カラーポジで撮影してみてください。巷での風評とは全く違う発色、グラデーション、シャープネス、などに間違いなく驚かれる事でしょう。



それにしてもこの時代のレンズって、硝材といい設計といいまさに「円熟」して「完成」してしまってる気がするのです。現代のマルチコーティングや非球面などの技術の進化って本当に「進化」なのか考えさせられてしまいます・・・。